頭皮トラブルや薄毛、ダメージヘアーに悩んでいる人の為に、シャンプーを使わないで髪を洗うという方法が話題になっていますが効果はあるのでしょうか?
また、髪や頭皮のダメージへの効果があったとしても髪についた汚れはしっかり落ちるのでしょうか、
そして、髪や頭皮の状態を改善するのに効果があって、汚れや臭いをしっかり落とせるのなら、シャンプーを使わないで髪を洗うというやり方をやってみたいけど、
どういう風にすれば良いのでしょう、そのやり方は?
シャンプーを使わないで髪を洗うとどういう効果があるの
市販のシャンプーは髪や頭皮を傷める
シャンプーを使わないで髪を洗う、いわゆるお湯シャン(お湯シャンプー:シャンプー剤を使わずにお湯だけで髪や頭を洗うこと)をすると、どういう効果があるかという前に、市販のシャンプーは髪や頭皮を傷めるということを知っておく必要があります。
まず、一般に市販されているシャンプーは、ほとんどが洗浄力の強い「高級アルコール系」の洗浄成分を使用しています。
この高級アルコール系の洗浄成分が入っているシャンプーで髪を洗うと、頭皮や髪についている皮脂成分が、すっかり洗い流されてしまいます。
ところが、頭皮や髪についている皮脂成分というのは、本来、頭皮や髪を保護する成分ですから、根こそぎ洗い流されてしまうと、頭皮や髪が無防備の状態になってしまいます。
頭皮は言わば裸の状態ですから、雑菌などが入りやすくなっていますし、髪の毛もコーティング成分が全然無い状態ですから、こすれたりすると傷みやすい状態になっています。
シャンプーにはこの裸の状態の髪を保護するために、シリコンが入っていて、またさらにコンディショナーなどにもシリコンなどの髪のコーティング成分が入っていて、洗った後の髪がキシキシするのを防いでくれているのですが
天然の皮脂に優るコーティング剤はありませんし、頭皮は皮脂が再び分泌されてくるまでは、裸の状態です。
頭皮は皮脂が全く無くなってしまった裸の状態だと言うことを感知して、身体の防御反応としてせっせと皮脂を分泌しようとしますし
結果的に、頭皮から分泌される皮脂の量は、必要以上に多くなってしまいます。
また、シャンプーに含まれている洗浄剤を始め、防腐剤やその他各種の成分自体が頭皮などに合わずにアレルギー反応を起こしたりする場合もあります。
シャンプーを使わないで髪を洗う効果
前の項で説明したとおり、そもそもシャンプーで髪を洗うこと自体が髪や頭皮を傷める原因になっています。
また、人間は有史以来、長らく髪を洗うのにシャンプーや石鹸は使っていませんし、シャンプーなるものが出現したのは、ほんの50年程前のことです。
髪をシャンプーで洗わない方が自然の状態ですし、適度に皮脂でおおわれて、自分の免疫力で頭皮を守るという状態に戻れば、頭皮も野生?の状態を取り戻して、自然な環境の中で正常な機能を発揮し出すことが期待できます。
芸能人にもシャンプーを使わないで髪を洗っている人は多い
芸能人の中にもシャンプーを使わずいわゆるお湯シャンをしている人は多いようです。
髪はやはり、見た目の魅力の源泉ですから、艶のある髪をしている人は魅力的に見えます。
一時的にヘアオイルなどでごまかすより、本質的に髪が綺麗な方が、やはり違いますよね。
お湯シャンをしている芸能人としては
・福山雅治
・タモリ
・YOU
・ミランダ・カー
・ジェシカ・シンプソン
などが有名です。
シャンプーを使わないで髪を洗っても汚れは落ちるのでしょうか
お湯でも脂分は落ちる
シャンプーに入っているのは界面活性剤(洗浄成分)といって、水と油を混ざりやすくする成分が主なものになります。
この界面活性剤(洗浄成分)によってお湯と皮脂成分が混ざり合いやすくなり、よく汚れ(脂分)が落ちることになるのですが、
今回問題にしているのは、この界面活性剤(洗浄成分)の働きが強すぎて、脂分が根こそぎ洗い流されるのを何とかしようというものです。
水と油という言葉があるように、水と脂分は溶けにくいです。
ですが、冷たい水ではなくある程度温かいお湯であれば、脂分は温度によって、ある程度柔らかくなり、髪や頭皮からはがれ落ちやすくなります。
食器などを洗う際に試して見れば良いと思いますが、洗剤を使わずに、丁寧にお湯で洗い流せば、それなりに油分は洗い流せます。
髪を洗う際にも、シャンプーを使わなくてもしっかりお湯で丁寧に髪や頭皮を洗えば、充分に汚れ(皮脂成分)を洗い流すことは可能です。
シャンプーを使わないと頭や髪が臭くなるのではないの
シャンプーを使わないと頭や髪が臭くなるのではないかと心配する人もいると思います。
シャンプーを使わないでお湯シャンをしている人は頭が臭いという話しも聞きます。
ほんとうに大丈夫なのでしょうか
頭や髪はもともとはそれほど臭いの出る場所ではありません
しかし頭には毛穴(皮脂腺)がたくさんあり、頭皮から分泌された皮脂が髪や毛穴にこびりついて、長らく放置しておくと、ホコリや汚れと合体した上で腐敗して悪臭を放つことになります。
つまり、頭自体が臭いのではなく、汚れを放置しておくことで臭いが発生するのですから、頭皮や髪についた汚れをお湯でしっかり洗い流すことで臭いが発生するということはなくなります。
例えばの話、洗顔石鹸を使わずに水やお湯だけで顔を洗っていても、顔が臭くならないのと同じです。
臭いが発生するとすれば、多分それは別の理由だと思います。
お湯シャンしている人の頭が臭うのは耳の後ろが原因
それでもお湯シャンしている人の頭が臭いという話を時々聞きます。
正しいお湯シャンのやり方でしっかり髪や頭皮を洗い流していないことが原因の場合もありますが
多くの場合、耳の後ろ辺りの汚れが残っている可能性が高いです。
シャンプー剤を使って頭を洗う場合、サラッと洗い流してもそれなりに汚れは流れ落ちます。
ところがシャンプーを使わないでお湯シャンで髪を洗う場合には、丁寧に時間をかけて髪を洗い流す必要があるのですが
耳の後ろというのは形状的にも汚れがたまりやすくなっている上に、長時間後頭部にお湯をかけていると、耳の穴にお湯が入って来たり、さらに耳の後ろ辺りというのは手も回しにくく、どうしても洗い方が雑になってしまいます。
その上、耳の後ろ辺りというのは、皮脂腺が多く、シャンプーを使っている人でも臭くなりがちな部分ですから注意が必要で
耳の後ろを中心として、後頭部や首筋辺りは特に気を付けて洗い流す必要があります。
油分の多い整髪料などを使っている人はお湯だけでは無理な場合も
髪に油分の多い整髪料を使っている人もいるかと思います。
その場合は、やはりお湯だけで洗い流すのは無理な場合がありますので、油分の少ない整髪料にするか
あるいは、若干高価ですが、アミノ酸系のシャンプーを使うということを考慮する必要があるかもしれません
注:アミノ酸系のシャンプー
一般に市販されているシャンプーのほとんどは高級アルコール系の強い洗浄力を持つ洗浄成分が含まれていますが、美容室や通販などで売られているアミノ酸系のシャンプーは洗浄力がマイルドで、髪や頭皮に与える刺激が少なく、髪や頭皮トラブルを起こしにくいと言われています。
シャンプーを使わないで髪を洗うお湯シャンのやり方
シャンプーを使わないで髪を洗うお湯シャンは、頭皮トラブルや髪のダメージに苦しんでいる人には効果的な方法ですが、正しいやり方でしっかり洗わないと
髪がごわごわになったり、頭が臭くなったりする原因となります。
正しいお湯シャンのやり方
髪を洗う前にブラッシングをする
髪を洗う前にブラッシングで髪についたホコリを落としたり、汚れを浮き出させることで、ホコリや汚れが取れやすくなります。
獣毛のブラシが効果が高いです。
お湯の温度は好みの温度で
お湯シャンはよく、ぬるま湯でというような説明がなされています。
温度が高いと脂分が取れすぎるということなんですが、そもそもシャンプーを使わずに髪を洗うことで、脂分がなかなか取れないのがお湯シャンのメリットであり、デメリットでもあるのですから、特にぬるま湯にする必要は無いと思います。
それよりも比較的長時間、洗い流しますから、自分が心地よいと思う温度で洗い流した方が、頭皮への刺激も少なく長続きすると思います。
頭皮は指の腹で優しく揉むように洗う
脂分が残りやすいのは頭皮の毛穴の部分ですから、指の腹を使って、頭皮を揉み込むようにして洗います。
髪は軽く揺らすようにしてお湯を流す
髪をあまりゴシゴシやると、傷めてしまいますので、お湯をかけながら軽く揺らすようにして洗います。
洗うと言うよりはお湯を掛流す感じで良いでしょう。
洗い流す時間は3分程度?
洗い流す時間は、取り敢えず3分程度を目安にやってみましょう。
ただし、髪の長さや量、皮脂成分の量、汚れ具合など、それぞれ個人によって違いますから
自分で洗いながら試行錯誤してみましょう
洗っている最中でもある程度、指の感覚や、洗い流したお湯の汚れ具合で汚れが取れたかどうか分かりますし
髪を洗った後、髪を乾かした時に、今日は少し髪のべとつきが多少残っているなどと分かりますから
その時の状況を元に、次はもう少し長めに洗うとかして、自分に最適な時間の目安を持つようにします。
お湯シャンをしている時に洗い流したお湯を洗面器などにためておくと、結構白濁していて、汚れが落ちているというのが分かります。
始めは髪がごわごわすることも
市販のシャンプーを使っていた場合、頭皮の皮脂成分が根こそぎ洗い流されて、頭皮はカサカサの砂漠状態を早く回復しようとして皮脂の分泌が活発ですから、シャンプーを使わないお湯シャンに変えても、しばらくは過剰に皮脂成分がでてきます。
このため、お湯シャンだと、脂分を洗い流しきれなかったり、綺麗に洗ったとしても、ドバドバ皮脂が分泌されてくるために
髪が油っぽく、ごわごわに感じる事もあり、やむを得ず、時たま、シャンプーを使って洗うという場面も出てくると思います。
これも、お湯シャンに身体が慣れてくれば、皮脂の分泌も少なくなり、シャンプーを使わなければならないということも次第に減ってくると思います。
ちなみに、お湯シャンが習慣になっている人が、たまに市販のシャンプーを使うと、ごく少量のシャンプー剤でさっと洗っただけで髪の皮脂がごっそり無くなるのが分かると思います。
個人差はありますが、数ヶ月ほどすれば、ほとんどシャンプー剤を使わなくてもよくなるでしょう。
耳の後ろを念入りに
前の方でも説明したとおり、耳の後ろ辺りは洗いにくく、汚れが残りやすい上に、皮脂の分泌が盛んで、臭くなりがちな部分です。
ですから後頭部や耳の後ろ辺りは特に念入りに洗う必要があるのですが
問題無ければ身体を洗うときに、耳の後ろの辺りも石鹸などで、ゴシゴシ洗ってしまうという手段もあります。
かゆみがある場合はヘアトニックを
通常のシャンプーには防腐剤が入っていて、ある種、殺菌作用もあるのですが、シャンプー剤を使わない場合、かゆみが出る場合があります。
この場合はヘアトニックを使用する場合もあります。
ヘアトニックは水の中にアルコール分や清涼剤が加えられていて、頭皮に爽快感を与え、フケやかゆみを抑えるために使用するもので
男性用だけでなく最近は女性用のヘアトニックも増えています。
まとめ
シャンプーが使われ出したのはここ50年ほどのことです。
それまではシャンプーというものは一般的には使われていなかったわけです。
毎日シャンプー剤を使って髪を洗わなければならないというのは、シャンプー屋さんが作り出した幻想と言えなくもありません
シャンプーは髪や頭皮への刺激があり、どんな素晴らしい成分を配合してあっても、洗浄成分などが入っている限り、多少の刺激やダメージは避けられません
ですから、髪や頭皮に問題を抱えている人にとっては、シャンプーを使わないで髪を洗うお湯シャンというのは、言ってみれば究極のシャンプーなのかもしれません
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