健康診断で血糖値が高いと指摘されても、生活習慣を改善して、血糖値を下げるというのはなかなか難しいです。
それでもなんとか食事の食べ方や量を調整したり、ウォーキングなどに励んでいるところだと思いますが
なんと、睡眠不足も血糖値を上げる原因になっている場合があります。
そして、寝不足というと思い当たるところがある人も多いと思います。
せっかく食事や運動で、血糖値を抑える努力をしているのに、睡眠不足が原因で、その努力が効果を上げていないかもしれません。
睡眠と血糖値、どういう関係があるのでしょうか
睡眠不足だとどうして血糖値が高くなるのでしょう
睡眠不足は交感神経を刺激して身体を活動モードにしてしまう
交感神経は人を覚醒状態にして、副交感神経は人を鎮静状態にします。
ところが睡眠が不足している状態というのはどうしても交感神経が優位に働いてしまいますから、身体は活動モードになってしまいます。
そうなると、身体はエネルギー源である血糖が不足しないように膵臓からのインスリンの分泌を抑えて、逆に膵臓からグルカゴン分泌と副腎髄質からのアドレナリン分泌を促進して血糖を上昇させようとするメカニズムが働きます。
その結果、血糖値が高い状態が続くことになります。
逆にいえば、寝ている間は副交感神経が優位になりますから、インスリンの分泌が促されて、血糖値は下がっていくということになります。
食欲が増進して、カロリーを取り過ぎる
寝不足になると食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌が増加します。
起きていればそれだけカロリーを消費しますので、たくさんエネルギーを摂取して身体を守ろうとする本能が働くのかもしれません。
現代人は、飽食していますが、野生の動物とかであれば、通常は空腹状態が当たり前
ですから、動物は何かきっかけがあれば食べ物を食べようとするメカニズムが働きやすくなっています。
また、寝不足はストレスでもありますから、人はストレスがかかると自然と身体を守ろうとする防衛反応が起きてしまいます。
これらが正常にはたらけば良いのですが、栄誉豊富な現代人にとって、これらは過剰反応となって現れ
結局食べ過ぎ=カロリーの過剰摂取→肥満
となり、その結果血糖値が上昇することになります。
睡眠不足による疲労感で運動不足になりやすい
睡眠不足が続けば、どうしても疲労感が先に出ます。
今日は眠いから早く帰ってジョギングでもして、気合いを入れようなんて考える人は、最初から高血糖になんかならないですね(^^;)
普通は、身体が重いから、ゆっくり休もうという風に思うはずです。
となれば、当然運動不足になりやすく、糖分が消費されにくくなって、血糖値が上がりやすくなります。
睡眠の質が悪くても血糖値は上がりやすくなる
睡眠不足は高血糖の原因になると説明してきましたが、睡眠不足は単に時間の長さだけで無く、睡眠の質が悪い場合にも引き起こされます。
睡眠の質が悪くなる原因としては
寝る直前の食事
寝る直前に食事を摂るといかにも高血糖に悪そうですが、それ以外にも、寝る直前に食事を摂ることで、寝ている間に胃腸が働くことによって、眠りが浅くなってしまいます。
また、胃腸が活発に活動するばかりで無く、そのことによって、身体の中心部の体温が上がってしまって、この点でも眠りが浅くなってしまいます。
注:寝ている時には身体の中心部の体温は下がるように人間の身体は出来ています。
寝室の環境が悪い
寝室に外の道路を走っている車の音が直接響いてくるとか、街灯のライトが窓から入って来る。
あるいは身体に合わないベッドを使っていたり、不安だからと行って明かりを付けたまま寝ていたりすると眠りは浅くなってしまいます。
精神的なストレスが続いている
ストレスがあると確実に眠りの質は悪化しますし、そもそもなかなか寝られなくて寝不足ということも多いでしょう
寝る前の飲酒
お酒を飲むとよく寝られるように錯覚しがちですが、お酒を飲むと肝臓は働きっぱなしになりますし
アルコールを分解した時に出来るアセトアルデヒド(二日酔いのもとなどになる有害物質)によって眠りは浅くなってしまいます。
おまけにお酒を飲んだ夜は、明け方になると利尿作用が災いして、トイレに行きたくなったりすることでも眠りが妨げられます。
熟睡して血糖値を下げる方法
仕事が忙しくて充分な睡眠が取れないという人も多いかと思います。
それでも睡眠の質を上げることで少しでも高血糖になるのを防ぎ、血糖値を下げるためには良質の睡眠を取るのが一番です。
その為の方法としては
寝る前の飲酒や食事はひかえる
前にも説明したとおり寝る直前の飲酒や食事は睡眠の質を下げます。
まして寝る前に飲酒→ラーメンが食べたくなる
などというパターンは最悪です。
夕食は早めに、そして寝る直前の飲酒、寝酒はひかえるか少なめにする様にしましょう
毎日適度な運動を
運動その物が血糖値を下げることに効果が有りますし、適度な運動によってストレス解消、そして適度な身体の疲労によって、眠りも深くなります。
なかなか運動の時間が取れないような場合には、電車通勤なら一駅分歩く、買い物などで少し遠回りするとか、あえて少し遠い店に買い物に行くなどの手段もあります。
寝室の環境を見直してみる
寝室が外の騒音の影響を受けやすい場所だった場合は、寝室を別の部屋にするとか、それが無理ならベッドの位置を変える
寝室のカーテンを厚手のものに変えてみる。
夜寝る時にはなるべく真っ暗になるように工夫してみる。
などの対策を取ることで、結構熟睡することが出来量になる場合があります。
そのほかにも熟睡する方法は色々あると思いますので色々研究してみましょう。
まとめ
睡眠と血糖値、意外に強い関連があります。
睡眠不足や質の悪い睡眠は血糖値を上げることになり、それが強いては糖尿病につながっていきます。
健康診断などで血糖値が気になっている人は、食事や運動などに注意が向いているかと思いまが、
時には、しっかり睡眠が取れているかどうかについてチェックしてみることも血糖値を下げることに効果があると思います。
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