足の親指の付け根が痛いというと、定番なのは痛風か外反母趾です。
ところが、足の裏側だけが傷むという場合は、指の付け根についている種子骨という所が炎症を起こしている「種子骨炎」という可能性があります。
種子骨炎とはどういう症状なのか、痛風や外反母趾との見分け方
あるいは、種子骨炎と分かった場合に自分で出来る対策などについて解説していきます。
足の親指の付け根が痛くなる種子骨炎とは
そもそも種子骨って何なの
種子骨炎を説明する前に、まず種子骨って何なのでしょう
種子骨は、手、膝や足の靱帯、腱の中にあり、卵形をしている骨です。
骨と骨の間にあって、靱帯や腱の方向を変えたり、骨と腱との摩擦を和らげ、腱などがスムーズに力を発揮するのに役立っている骨です。
足の場合は親指(母趾)の第1中足骨に二つ付いています。
種子骨炎とは
種子骨炎とは、種子骨に強い衝撃が加わったり、長期間、連続して衝撃を与え続けた結果、種子骨が炎症を起こし、痛みを生じるものです。
なぜ種子骨炎になるの、原因は
種子骨炎になる原因にはいくつかありますが
主な原因としては
・高い所から飛び降りるなどして、種子骨に強い衝撃が加わったりした場合
・ハイヒールや足に合わない靴など、指の付け根に強い力がかかるような靴を長期間はいていた。
・指の付け根に衝撃が加わるようなスポーツや動きをしていた。
-野球の投手
-テニスの選手
-バレーのダンサー
-その他走るスポーツ
-空手や剣道など、足を鋭く踏み出すスポーツ
・疲労などで周りの腱などが上手く働かない状態の時に種子骨に直接衝撃が何度も加わってしまった場合
種子骨炎と痛風や外反母趾の見分け方
種子骨炎は、足の裏側だけが傷むのが特長です。
痛風の場合は、足の指の付け根全体が赤く腫れ上がって、足指の上などどこを触っても飛び上がるほど傷み、歩行が困難になるほどの痛みを生じます。
痛風は突然発症することがほとんどです。
大概は、寝ていて、明け方近くに痛み始めて、朝起きる頃にはかなり耐えがたい痛みになっているような感じです。
痛風
外反母趾は基本的に腫れ上がるというようなことは無く、親指が足の中心方向に強く折れ曲がっている(身体の中心線に対して15°以上曲がっている)状態で、急激に傷むというよりは、長い年月のうちに足の指が曲がってくるにつれて痛みが増してきます。
外反母趾
種子骨炎は、足の裏に強い衝撃を受けたような場合を除き、比較的徐々に痛みが生じてきます。
親指の上側を押さえてもあまり痛みは感じず、主に足の裏側の指の付け根の膨らんだ部分だけに痛みを生じます。
種子骨炎と分かった時に自分で出来る対策
歩けないくらいの重症で無ければ、種子骨炎は自分で対策を行うことで痛みを軽減し、回復することが出来ます。
種子骨付近にかかる負荷を減らす
当然のことですが、種子骨炎で足の裏が痛む間は、炎症が引くまで、種子骨にかかる負荷を減らすようにします。
スポーツや、足底を使うような運動はしばらく控えたほうが良いでしょう。
足の指の付け根に負荷のかからない靴を履く
ハイヒールや指の付け根を圧迫するような靴をやめて、足の指の付け根に余分な体重がかからないような靴を履くだけでも症状はずいぶん改善します。
足底を保護するパッドや靴底の敷物を使う
種子骨炎用の足底につけるパッドや、サポーター、靴の底に敷く中敷きで、種子骨の部分にかかる圧力を減らすことで、種子骨炎の痛みを和らげることが出来ます。
種子骨保護グッズの例
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歩き方を工夫する
歩く時に、親指の付け根に体重が集中しないように、小指付近に体重がかかるような歩き方をすることで種子骨周辺にかかる負荷を減らすことが出来ます。
まとめ
種子骨炎は、種子骨に負荷がかりすぎて、種子骨周辺に炎症を起こすことで発症します。
症状が酷いときには病院に受診することが大切ですが、症状が軽いうちならば、足底を酷使する運動を控えたり、靴を変える、サポーターや保護パッドを使うなどすることでかなり改善することが出来ます。
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