夜しっかり眠れている、しかも寝付きも良いけど、昼間も眠くなることがあるという人、
もしかしたら夜寝ているときの睡眠の質が悪いのかもしれません。
なぜ睡眠の質が悪くなるのか、そして睡眠の質を良くする方法などについて解説します。
寝付きが良いのは睡眠不足
物理的に昨日は夜更かしして3時間しか寝てないとか、慢性の寝不足なら、寝床に入ってすぐ眠れるのなら当たり前の話ですが、
いつも、ちゃんと睡眠を取っているし、特に寝不足でも無いのにすぐに眠れるというのは、もしかしたら毎日の睡眠の質が悪くて、寝ているつもりでも、睡眠が浅くなっている可能性があります。
いや、私は以前からすんなり寝れる体質なんですなどと思っている人もいるかもしれませんが、やはり、普段の睡眠がどうなのかチェックしてみた方が良いです。
というのは、一般的に寝床に入って寝てしまうまでには、通常15分くらいかかるのが普通なのだとか。
目をつぶって数分で睡眠に入ってしまうのは、実際は睡眠不足というか、時間的にはしっかり寝ていても睡眠の質が悪くて、実は睡眠が足りていないという場合が多いのです。
眠れているつもりなのに日中眠くなる原因は
夜は、寝床に入ったとたんに、グースカグースカ寝られるのに、なぜか日中眠くなるのには原因があります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群という言葉を聞いたことがある人もいると思います。
夜寝ている最中に、何度も呼吸が止まってしまう病気です。
医学的な定義では、10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」や、呼吸が弱くなる「低呼吸」が、1時間あたり5回以上繰り返される状態をいいます。
息が詰まって、目を覚ます場合もありますが、多くは息を吹き返して、そのまま寝てしまうので、朝まで気がつかない人も多く
家族から、いびきがうるさいとか、呼吸が止まっているよと指摘されて気がつく人も多いです。
本人は意識不明の状態ですから、気がついていないですけど、頻繁に呼吸が止まり酸欠になって、そのたびに「ぶはっと」息を吹き返し、半分目を覚ましている状態が何回も繰り返されているわけですから
睡眠はずいぶん浅い状態が続き、熟睡できていないということになります。
外部サイト(兵庫医科大学病院:睡眠時無呼吸症候群)
寝る前の飲酒の習慣
夕食時や夕食後、お酒を飲む習慣のある人も、眠りが浅くなってしまいます。
お酒を飲むことで寝付きは良くなりますが
・お酒を分解してできるアセトアルデヒドに覚醒作用がある。
・お酒には利尿作用があり、夜中にトイレに行きたくなる。
・アルコールでのどが弛緩していびきをかきやすくなる。
(自分のいびきの音や、呼吸が浅くなったり、無呼吸の原因になる)
外部リンク
ブルーライトの影響
ブルーライトとはスマホやパソコン、テレビなどの画面から出る光の成分で、睡眠の質を下げると言われています。
ブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制する作用があり、寝る前にブルーライトを浴びると、脳が昼間だと勘違いして、睡眠のリズムが乱れてしまうことになります。
外部リンク
ストレス
嫌なことがあったり、仕事がうまく行かなかったりすると、ストレスがかかり、夜眠れなくなることがあります。
眠れなくなるほどのストレスであれば、そもそも「眠れない」し、ストレスが原因だって分かりますが、そこまで行かない、潜在意識レベルのストレスがかかっていると、自分では眠れているつもりでも睡眠が浅くなっていることがあります。
なんとなく気になることがある、なかなか解決せず悶々としている、などなど。
生活リズムの乱れ
時差の異なる海外から帰ってきたときなどは、睡眠のリズムが乱れることが分かっていますが、そこまで極端でなくても
寝床につく時間が、毎日少しずつづれていたり、寝る直前までテンションの上がる事をやっていたりすれば、寝付きが悪くなるばかりでなく睡眠の質も低下してしまいます。
カフェインやニコチン
コーヒーなどに含まれるカフェイン、タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、睡眠を妨げてしまいます。
夕方以降はカフェインの入った飲み物を飲んだり、寝る前の喫煙は睡眠に悪影響を与えます。
寝室の環境が悪い
慣れている寝室だとあまり気にならないかもしれませんが
繁華街や幹線道路に近い家やアパート、あるいは同じ家でも、道路側などに面している寝室だと、深夜の騒音などで、睡眠が浅くなっている場合があります。
あるいは近くにネオンなどがありその光が入ってくるとか、壁際に寝ているので風の音や振動が伝わってくるなどの場合もあります。
また寝具が身体に合ってないとか、ベッドのクッションの堅さや枕の高さが合ってないなどの原因もあります。
睡眠の質を良くするために
睡眠の質を良くするためには前項で述べたことを改善すれば良いのですが、その他にも睡眠の質を良くするための習慣があります。
寝床に入る1時間半前にゆっくりお風呂に入る
お風呂に入るといっても、シャワーだけではNG
しっかり湯船に浸かって身体を温めるようにします。
湯船に浸かってしっかり身体を温めることで体温が上昇します。
そうすると、自然反応で、身体は自然と自分の体温を常温まで下げようとします。
体温が少し上がった後、ゆっくり体温が下がり始め、90分ほど経った頃に、体温は常温に達します。
ところが身体は体温を放出する体勢になっていて、適温になった後もしばらくは体温が低下します。
人間の身体は体温が少し下がることで、スムーズに睡眠に入るようになっていますので、体温が勢い余って、少しばかり低下することで、自然に眠りにつくことが出来るようになります。
夕方以降はカフェインが入ったものやお酒は控える
カフェインはもちろん、先ほど述べたようにアルコールも睡眠の質を悪くします。
寝酒をかねてアルコールを飲む習慣のある人は、なかなか眠れないんじゃないかと心配になるかもしれませんが、もともと、寝床に入ってから睡眠に入るまで15分くらいはかかるのが普通です。
要は、お酒でトイレが近くなるのと、お酒が分解して出来るアセトアルデヒドによって眠りが浅くなるので、その影響をなるべく少なくするようにしましょう。
毎日飲酒する習慣のある人は、前日、禁酒することで翌朝の目覚めはずいぶん良くなるはずです。
寝る前には照明を暗くする
寝る前1~2時間前には、照明を暗くしたり、暖色系のライトにするようにします。
お金に余裕があれば、いつもの天井の白い蛍光灯ではなく、暖色系のスタンドライトなどをリビングや寝室に設置しておくのも良いでしょう。
まらブルーライトを浴びないように、テレビやパソコンなどは早目に切り上げて、ゆったりとした音楽をかけたりするのも良いでしょう。
寝床でスマホを見るとかいうのは、絶対やめましょう(^_^;)
夕方の適度な運動
夕方に適度な運動を行うようにします。
過激な運動はかえって交感神経を興奮させてしまいますし、疲れすぎても、逆に眠りに入りにくくなります。
ウォーキングやストレッチなど、精神的にもリラックスできる運動で心身ともに夜の睡眠に備えます。
夕食は早目に
夕食はなるべく早めに、出来れば寝る時間の2時間前までには終えるようにします。
胃腸の中に食べ物が残っていると、胃腸が活発に動くことで、睡眠の妨げになります。
また、胃腸にとっても寝ている、身体の新陳代謝が悪くなっている時間帯に働くことは、胃腸の負担にもなります。
朝起きたときにはしっかり朝日を浴びる
朝日を浴びて目から光を取り入れることで、体内時計がリセットされ、15~6時間後には自然と身体が眠る体勢に入ってくれます。
逆に、朝の光を浴びないと、人間の体内時計は、1日を25時間でカウントしていることから少しずつ後ろ倒しになって、夜眠りにつきにくくなります。
また、同じように、朝食をしっかり取るようにしましょう。
朝食を取ることで1日の活動が朝から活発になり、1日のリズムを整える上でも有効です。
まとめ
夜、しっかり眠れているのになぜか昼間に睡魔が襲ってくるような人は、夜寝ているときの睡眠が浅く、実際はしっかり眠れていないことが多いです。
毎日の生活を規則正しく、また睡眠を妨げないような生活を送ることで、睡眠の質はずいぶん良くなり、昼間の眠気も取れるでしょうし、長い人生における健康維持にも好結果が期待できます。
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