あいうべ体操でインフルエンザ予防になるという話がテレビなどで放送され、インフルエンザ予防のために、あいうべ体操に興味を持っている人も多いと思います。
あいうべ体操がなぜインフルエンザ予防になるのでしょう
そして正しいあいうべ体操のやり方とは
また、あいうべ体操にはインフルエンザ予防以外にも意外な効果があります。
今回はそういった疑問に答えてみたいと思います。
あいうべ体操でインフルエンザ予防になる理由
人は1日に2~3万回呼吸をしています。
そして呼吸をするごとに外気を肺の中に取り入れていますから、合計すると莫大な量の空気を体内に吸い込んでいることになります。
呼吸で吸い込む外気の中には
細菌、ウイルス、カビの胞子などの異物も含まれています。
この時、口から空気を吸い込むいわゆる口呼吸だと、空気が直接口の中から肺に向かって進入してくることになります。
そうなればのどが空気によって乾燥し、ウイルスが取り付きやすくなります。
ところが、鼻で息をしている場合には鼻毛や、その奥に生えている絨毛、さらにその奥にある扁桃のリンパ組織などによってかなりの異物やウイルスがブロックされ
しかも鼻などで粘膜から分泌される水分によって、空気も湿り気を帯びるので、喉の奥や肺に入る空気は、ウイルスも少なく、湿っているのでウイルスに感染するリスクが小さくなります。
あいうべ体操によって口呼吸が鼻呼吸に変わりやすくなる
口呼吸をしている人は大概が、口の周りや舌の筋肉が緩んでいて、下あごや舌がたるんでいるのでどうしても口が開き気味になって口呼吸になりやすい傾向があります。
あいうべ体操をすると、この口の周りの筋肉や舌の筋肉が鍛えられて、自然に舌やあごの位置が高くなって、口を閉じることになる結果、自然と鼻呼吸をするようになります。
そして口呼吸から鼻呼吸になることでインフルエンザウイルスがのどや肺の中に進入しにくくなるというわけです。
あいうべ体操のやり方
あいうべ体操は簡単です
血を大きく動かしながら
あ、い、う、べーと何回か言うだけ
「あいうべ体操」※イラスト『出典:株式会社コムネット』
といってもやり方があるのでもう少し詳しく説明すると
あ
口を大きく開けて「あー」と発音します。
意外と口が大きく開いていない人がいます。
あごの部分の関節も目一杯大きく開くようにしながら声を出します。
い
口を大きく横に拡げて「いー」と発音します
ほほの筋肉を使って、目一杯口を横方向に引っ張るようにします。
う
口を小さくすぼめて「うー」と発音します。
「い」の時とは逆にほほの筋肉を使って口を中心部に集めるような感じです。
べー
舌を思いっきり口の外(下)に押し出すようにだしながら「べー」と発音します。
舌を思いっきり口の外に出すことで、舌の付け根の筋肉を鍛えます。
形だけやるのでは無く、口の周りや舌の付け根の筋肉を鍛える事を意識して行うようにしましょう。
あいうべーを1セットとして、1日30回を目安として行います。
あいうべ体操には他にどのような効果があるのか
あいうべ体操によって口の周りや舌の筋肉が鍛えられる結果、口呼吸が治るほか
いびき防止
鼻呼吸になることにより、いびき防止になります。
さらに、喉の付近や舌の付け根が鍛えられることから、いびきに引き続く睡眠時無呼吸症にも効果が期待出来ます。
口の中の乾燥を防止する
口の中をしっかり動かすことで唾液の分泌が活発になりしかも鼻呼吸になって口の中が乾燥しなくなることで
・虫歯予防
・歯周病予防
・口臭の改善
・ドライマウス
が期待出来ます。
脳への血流が増える
脳に近い口の周辺の筋肉を大きく動かすことで脳への血流が増えます。
この結果、疲労感があってやる気が起きない、疲れやすい、だるいなどの症状が改善されます。
逆に、口呼吸になると酸素の吸収量が少なくなるほか、口の周りの筋肉が弱く、活発に動いていないと、脳への血流が減って思考能力が減退したり、上記の疲労感などにつながることになり
さらに、悪化すればうつ病などの遠因になったりする場合もあります。
顔の周りの皮膚がたれてこない
あいうべ体操をすることで顔の筋肉が鍛えられてほうれい線が強く出てきたり、ほほがたれてきたりするのを防止することになります。
顔の周辺も引き締まってきますから小顔効果も期待出来
また、年齢と共に顔の表情筋が衰えて、無表情になりがちですが、これも防止して、顔の表情が豊になることにも貢献します。
しゃべる時の発音が明確になる
あいうべ体操で口を大きく動かす癖が付きますから、普段の会話でも滑舌が良くなり、発音も明確になる効果があります。
歯ぎしり防止の効果
歯ぎしりはストレスや歯並びの悪さから来るものですが、あいうべ体操で口やあごの筋肉が柔らかく柔軟になることで
歯並びの悪さを筋肉の柔軟さがカバーして、歯ぎしりを改善することが期待出来ます。
鼻呼吸は人の呼吸のフィルター
元々動物は、鼻で呼吸するように作られています。それが人間は言葉を使うようになったために、口を使って呼吸をすることが出来るようになってしまいました。
出来るようになってしまったというのは、本来の鼻呼吸であれば鼻毛や繊毛、あるいは鼻の粘膜などで、呼吸として入って来る空気が、いわば鼻というフィルターで
不純物やウイルスなどをブロックしたり、保湿したりしていたのが、
口から直接、肺の中に外の汚れた空気が流れ込むようになり
その結果
アトピー
リウマチ
アレルギー(花粉症)
化学物質過敏症
消化器疾患
などの病気の原因になる場合が出てきました。
ですから逆にあいうべ体操によって、鼻呼吸を取り戻すことでこれらの病気を改善する事も可能だと言う事になります。
まとめ
あいうべ体操によって口呼吸が鼻呼吸に改善され、その結果インフルエンザなどにかかりにくくなるだけではなく
その他様々な病気を防ぐことにもなります。
また、口の周りの筋肉を鍛えることで表情が豊になり、顔の皮膚のたるみを防止したり、しゃべる時の滑舌をよくすることも期待出来ます。
まさしく万病の予防方とも言えるあいうべ体操
やってみる価値はありますね。
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