健康診断で血糖値が高いと指摘され、糖尿病予備群とか言われて、なんとなくまずいよなと思いながらも、
血糖値が高いと何が悪いのか、今すぐ改善しないとまずいのか、イマイチよく分からないかもしれません
どうして血糖値が高くなるのか、そして血糖値が高いとどういう不具合が出てくるのか
いずれにしても血糖値が高いままでは、まずいですから、どうすれば血糖値を下げることが出来るのかについて解説します。
血糖値が高いと、そもそもなぜ良くないのでしょう
血糖値が高いとそもそもなぜ良くないのでしょう、
なんとなくそのうちに糖尿病とかになりそうなんで怖いような気がしますが、まずは高血糖の状態が続くとどうなるかについて説明します。
血糖値の基準
血糖値は食事などを摂ると変化しますが、通常
空腹時 110mg/dl未満
食事をすると上昇し、
食後2時間位すると140mg/dl未満に低下するのが正常値です。
血糖値が高いことによる問題点
なぜ血糖値が高いと問題なのでしょう、その理由は
・血管を痛める
血管内に糖分が多すぎると活性酸素の発生が多くなったり、有害な糖化タンパク質が生成されて血管を傷つけます。
その結果動脈硬化を引き起こし、高血圧や脳梗塞、心筋梗塞が発生しやすくなります。
・神経を痛める
糖分が多いと、血管ばかりでなく知覚神経、運動神経、自律神経などにも悪影響を及ぼし、例えば糖尿病性神経障害に伴う痛みなどを感じるようになります。
糖尿病性神経障害に伴う疼痛は、足の先や足の裏の「痛み」や「しびれ」などの不快感からはじまるのですが、手の指などの症状は、初期には無症状のことが多く、進行するにしたがって感覚異常があらわれます。
これらの痛みや感覚異常は、足に強く感じられることが多く、悪化すると日常生活に支障を来すほどの強い痛みになることもあります。
・肝臓や膵臓に負担をかける
糖分が多すぎると分解しきれなくなって、脂肪などとなって肝臓に蓄積され脂肪肝の原因になります。
あるいは糖分が多いと、膵臓から分泌されるインスリンをたくさん分泌しなければならなくなり、膵臓が弱って、結果的にインスリンの分泌が少なくなってしまいます。
更に最終的にはインスリンが分泌されなくなり糖尿病になってしまって、インスリン注射が手放せなくなってしまいます。
・のどが渇いたり、トイレが近くなる
体内の糖分を外に流し出そうとする機能が働いて、のどが渇いて水分を多く取るようになり、その結果血圧が高くなったり、トイレが近くなったり、腎臓に負担がかかったりするようになります。
・疲れやすくなる
高血糖により血管の働きが悪くなって血流が少なくなったり、内臓が糖分の処理のために消耗してしまうことから身体が疲れやすくなります。
高血糖は糖尿病への道
必ずしも高血糖が糖尿病になるという訳ではなく
糖尿病になる要因と高血糖になる要因が同じような原因が絡んでくるからだとも言えます。
糖尿病になりやすい人はその前段階として血糖値が高くなる
逆に、高血糖が続くような生活を続けていると糖尿病になりやすくなる
という関係があります。
血糖値が高くなるのはどうして
それでは血糖値が高くなるのはなぜでしょう
食べ過ぎ、炭水化物や甘い物の取りすぎ
いつも満腹になるまで食事を摂ったり、特に炭水化物の多い食事や、甘い物を大量に食べていると、当然身体の中の糖分が増えて、処理が追いつかなくなって血糖値が上がります。
お酒
飲酒によっても血糖値が高くなります。
理由は
・アルコールの作用で、肝臓の糖質の放出を活発にする。
・アルコールが分解される際に中性脂肪が増えインスリンの働きを悪くする。
・お酒に含まれる糖質による血糖値の上昇
・飲酒の歳にどうしても高炭水化物や高カロリーなつまみを摂りがち
・アルコールによる肝機能の低下がインスリンの働きを悪くする。
・アルコールによる膵臓機能の低下によるインスリンの分泌量低下
ということで、お酒が結構高血糖に悪影響を与えるようです。
注:適度な飲酒は血糖値を下げるという話もありますが、お酒好きな人だと多分物足りない量だと思います。
運動不足
年齢と共に運動をしなくなりますが、運動をしないと身体の筋肉量が減少して、基礎代謝量(何もしないでいても自然に身体が消費するカロリー)がどんどん少なくなっていきます。
所が食べる量はそれほど少なくならないので、今までと同じように生活しているようでも、身体が消費する糖分が少なくなっているために、使い切らない糖が体内にたまってくることになります。
ストレス
ストレスがかかり続けるとインスリンの分泌が悪くなって血糖値が上がります。
肥満
体内の脂肪の量が増えるとインスリンが効きにくくなります。
血糖値を下げるにはどうすればいいのでしょうか
健康診断で血糖値が高いといわれたらもうこれは血糖値を下げる努力をするしかないですね。
その方法としては
カロリー制限、糖質制限
糖の原料になるカロリー(食事の量)を減らすことで、直接的に高血糖対策になります。
食べる物についても、糖質が多ければ何にもなりませんから、なるべく糖質の少ない物を多めに食べるようにします。
分かりやすく言えば、カロリーや糖質の少ない野菜類を中心とした食事に変えるのが良いでしょう。
規則正しい食事
空腹の状態で食事を摂ると、どうしても、がつ食いになり、血糖値の急上昇を招いてしまいます。あるいは食事の間隔が空くと血糖値が逆に低くなりすぎてしまいます。
こういう状態が続くと、膵臓のインスリンの分泌が不規則かつ変動が激しくなることで膵臓が弱ってしまって、最終的にインスリンの分泌が悪くなってしまいます。
食事はゆっくり、カロリーの低い物から食べる
規則正しい食事と同じで、急いで食事を摂ると、血糖値が急激に上昇して、膵臓が慌ててインスリンを分泌することになり、膵臓の働きが弱ってしまいます。
血糖値が急激に上昇しないように、食事は最初に野菜などの低カロリーの物から食べ始めるようにして、また食事のスピードもゆっくりになるようにします。
徐々に血糖値を上げる=インスリンの分泌も緩やかにする
ということで、膵臓に負担をかけないようにします。
適度な運動をする
運動をすることで、カロリーを消費しますから体内の糖分が減少しますし、運動によって筋肉の量が増えれば基礎代謝も増えて、何もしていなくても体内の糖分が消費されることになりますから一石二鳥です。
また運動によって、インスリンの働きを悪くする肥満を防ぐことにもなります。
お酒を控える
お酒は飲めば飲むほど身体に耐性が出来て、効きにくく(^^;)なりますが、逆に身体が処理出来るお酒の量は年齢と共に少なくなって
その為に、若い頃と同じようにとは言いませんが、自分では適度にほろ酔い加減で飲んでいるつもりでも
中性脂肪が増えたり、肝機能が低下したり、そして血糖値にもずいぶん影響を与えるようになってきますから
やはりお酒を控えることが大切で、出来れば周に1回とは言わず、2、3日は休肝日を設けたいものです。
まとめ
血糖値が高くても今すぐに身体にどうのこうのというのは起きにくいですし
尿酸値のように突然、地獄の痛風発作が襲ってくることもありません
でも、高血糖を放置すれば糖尿病やその先には失明、手足の切断などという恐ろしい結末が待っています。
健康診断などで、血糖値が高いと指摘されたならそれはある意味良いチャンスです。
普段の生活を見直して、規則正しい健康な生活を取り戻してみるのも血糖値ばかりでなく、他の健康に悪い習慣を見直すきっかけになることにもなります。
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