地球の温暖化のせいでしょうか、最近は台風の進路も、以前と比べてずいぶん異なった、今までに無い進路を進む事も多くなっています。
そこで皆さん、気象庁の台風進路予想を見る機会も多くなってきていますが、イマイチあたらないような気もする。
そんな時に、米軍の台風進路予想を見ている人がいると聞いて、
どうして米軍の台風進路予想なの、もしかして米軍の方が正確なのかしら
あるいは、試しに1度見て見たいと思う人もいるでしょう。
そういう人の為に米軍の台風進路予想を見る目的や、どうやれば米軍の台風進路予想を見ることができるのか
そのほかに、台風の進路予想を見る方法はあるのかなどについて解説します。
台風進路予想で米軍の予想図を使う人がいるけど、米軍の方が正確なの?
米軍と気象庁の予想の正確さはどちらが上?
もしかしたら、米軍の方は秘密のアルゴリズムでより正確な予想をしているかもしれませんが、私たちには分かりません(米軍のやり方は多分秘密でしょうから)
私の過去の経験からなんとなく米軍の方があたるというか、進路の変化により早く対応しているような「気」がします。
もちろん気象庁の予想の方が当たっていたということもありますから、どちらが正確かということは一概に言えないと思います。
なぜ米軍の台風進路予想を使う人がいるのか
異なるソースからの予測を知りたい
国内における気象予報のベースは気象庁が発表しているデータを元にしていますから、大体、似通ったものになります。
ところが米軍の予想は独自のデータとアルゴリズムから計算されていますから、米軍の予想をチェックすることで、気象庁の予想が外れていないか確認することが出来ます。
米軍の台風進路予想図
拡大図
米軍の台風予想進路の方がきめ細かく見ることができる
予報の精度自体が変わらないとすれば、細かく見てもしょうがないのですが、米軍の予報の方が「見ため的」に見やすいというのがあります。
気象庁の予想図は、ラフな地図に、時間毎の台風の存在圏(一定の確率で台風が存在するであろうエリア)が素っ気なく円で示されているのに対して
米軍の台風進路予想図は、グーグルマップ上にしっかり進路の中心線が描かれ、暴風圏や風速なども表示されていて見やすくなっています。
グーグルマップ上のオーバーレイですから、直撃とかの場合、自宅が見える程拡大して、自宅の東を通るのか西を通るのかまで観ることも可能です。
まあ、精度の問題で、そんなに細かく見ても本当は意味が無く誤解を招きかねないのですが、なんとなくどこを通るのか視覚的に想像しやすく
○○岬の東を通った時には台風の被害が大きくなるとか、××山の南を台風が通る時には南東から風が吹く、みたいな目安を持っている人からすると判断しやすいというメリットが有ります。
注:あくまで確率の問題で、台風進路予想図の線の上を台風が進んでくる保証は何もありません
気象庁の台風進路予想図
気象庁の予報はバイアスがかかっているかも
これは単なる私の独断と偏見ですが
気象庁の予報は、より直撃する方にバイアスがかかっているように感じます。
予報が外れた場合
直撃せずに、洋上を台風が進んでもあまり問題になりませんが
逆に直撃しない予報をして直撃した場合、多分気象庁にクレームがくる可能性がありますから
どちらかというと、日本本土に近づくような方向の予想が多い
かもしれません(多分私の思い込みなのでしょう)
その他の主な違い
以前は米軍予想は5日先まで(気象庁は3日先まで)でしたので、先の進路予想を知りたい人は米軍の台風進路予想を見るしかありませんでしたが
現在は、気象庁も5日先までの予想を出していますし、1時間毎に情報を更新(米軍は6時間毎)していますから、頻繁にチェックするなら気象庁の方が適しています。
米軍の台風進路予想を見るにはどうすればいいのでしょう
米軍の台風進路予想を見る方法について解説します。
グーグルアースをダウンロードしてインストールする
米軍の台風進路予想はグーグルアース上で表示されるので、グーグルアースをご使用の端末(PC、アンドロイド、iPhone)にダウンロードしてインストールしておく必要があります。
普段グーグルアース(グーグルマップではありません)をお使いの方ならこの部分は省略してかまいません
ダウンロードするなら
米軍のサイトからデータをダウンロードする
米軍の統合台風警報センター「Joint Typhoon Warning Center (JTWC) 」とというサイトから台風のデータをダウンロードします。
米軍の統合台風警報センターのサイト画面
「Google Earth Overlay」と言うところをクリックすると自動的にダウンロードが始まります。
ダウンロードが終了したところでダウンロードしたファイルをクリックすると、グーグルアースが自動的に起動され、台風の進路予想が表示されます。
米軍のサイトでは複数の台風のデータが表示されている場合がある
米軍のサイトに表示されている台風のデータは複数有ることがあり(太平洋上に複数の台風が存在する場合があります)
台風の名称(番号)は気象庁などから発表される台風の番号とは異なっていますから注意してください
どれが目的の台風かよく分からない場合は、あれこれ悩むより、ダウンロードしてみた方が早いと思います。
米軍台風進路予想図の見方
紫の直線:予想進路(存在圏)の中心を結んだもの
(あくまで存在圏の中心を結んだだけの線です)
紫の円:強風圏(目安です)
赤い線:強風圏に入る可能性のあるエリア
白色の数字
例
06/18Z-35knots
06:6日
18Z:18時(世界標準時・・9時間足せば日本時間)
この場合、日本時間7日0300時
35knots:その時間帯における台風の予想平均風速(ノット)
この場合時速35ノットの平均風速が吹いているということで、簡易計算で数字を半分にすると秒速、mになります。
35ノット≒18m/秒
正確に計算したい場合は
1knots=1.852km/h
35×1.852/3600=18.0
ノットを時速になおした上で秒速に変換(1時間は3600秒)
更新間隔は6時間毎です。
米軍以外の台風進路予想にはどんなものがあるのでしょう
米軍以外の進路予想についてまとめてみました。
気象庁
気象庁台風情報
おなじみ気象庁の台風予想進路図です。
グーグルマップ上に気象庁の台風の予想進路が表示されます。
国立情報学研究所(NII)のサイトです。
画面の例
まとめ
台風の進路予想、気象庁のものと米軍のもの、一長一短があります。
台風が接近してきた時には、どちらの予報も微妙な違いはあるものの、大きな違いはありませんから、一喜一憂すること無く、冷静に両方の予報を見比べて、台風の接近に備えると良いでしょう。
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