少年野球や高校野球レベルだと、平凡な打球をエラーする選手をよく見ます。
練習不足や捕球動作が下手くそなら良いのですが??(本当は良くないです(^^;))
普段はそれなりに普通に守備をしているのに、
というよりは難しい打球を上手く処理しているのに、平凡なフライやゴロをエラーする選手が時々います。
こういう時に得てしてボーンヘッド、油断していたとか、他の野手の動きや太陽の光などが目に入ったのじゃないかなどと考えてしまいがちですが
意外と選手の視力、特に左右の視力が異なることが、本当の原因ということがあります。
左右の視力が異なるとどうして平凡なフライやゴロをエラーするのでしょうか
左右の視力が異なっていると立体視できない
左右の視力に差があれば左右の目を同時に使って、立体的に物を見ていないことが多くなります。
どうしてかというと
左右の視力が異なると、同じものを同時に見ても片方の目に映る画像がぼやけて見えにくくなるために
どちらか一方の目だけでそのものを見る癖がついてしまいます。
当然片方の目だけで物を見れば立体的に捉えることが出来ず、平面的にしかとらえることが出来ません。
左右の視力が異なるというのは、例えば
右目が弱い近視、で左目が弱い遠視
あるいは乱視で左右の乱視の方向が異なっている
利き目ばかりを使う癖がある
などが原因として考えられ
さらに、子供の頃からのゲームやテレビの視聴などで
姿勢が悪かったり、画面を注視しすぎて片方の目で見る癖がついてしまったなどの可能性が考えられます。
立体視が出来ないと正面からのボールが見えにくい
立体視が上手く出来ていなくても左右に飛んだボールなどは、プレーヤーとボールの角度が変化していくので平面的に見えていても、ボールの航跡を追いやすいのに対して
真っ正面のボールは、見える位置が変化しないことから、立体的に見えていない場合、ボールの動きをつかみにくく
ボールが目の前に近づいてきたところで、急に目に見える角度が変化したり
ボールをキャッチするタイミングがつかめず
その結果、周りから見ていると何でもない平凡な打球をファンブルしたり、落としてしまうことになります。
平凡なボールをエラーする選手はレギュラーになりにくい
別の所で打率が悪い選手はレギュラーになりにくい
多少、守備力が落ちても打撃が優れている選手の方がレギュラーになりやすいという話をしていますが
野球選手の動体視力が悪ければ打率も悪くてレギュラーになれない理由
そうはいっても、平凡な打球をぽろりと落とすような選手も、監督の立場としてはレギュラーとしては使いづらいはずです。
難しい打球を横っ飛びで上手くキャッチできていても、真っ正面の平凡な打球をエラーされると
投手や味方の選手に与える精神的ダメージが大きく、監督の気持ちとしては不安感でいっぱいになると思います。
また、立体視が出来ないとなると、動体視力にも影響が出てきて、打撃にも影響がでてきます。
平面的な視界で見ていればボールを正確に捉えることが難しく
例えば、右バッターが右投手のカーブを見る場合
ボールはバッターから遠ざかるように移動しますが
バッターから見たボールの見た目の方位変化は小さく、カーブ(ボールが遠ざかっている)という認識がしにくくなります。
つまり、平面的な視界だと
カーブも直球もバッターから見たボールの方位変化があまりないので(実際は遠ざかっている)
直球だと思ってバットを振っても実際の位置は遠ざかっているのでバットにヒットしないことになります。
左右の視力が異なる選手が立体視の能力を高める方法
左右の視力が異なると普段から平面的に物を見る癖がついています。
これを矯正するためには
日常生活で立体的に物を見る癖をつける
慣れるまではなかなか難しいのですが、日常生活の中で、意識してものを立体的に見るように心掛けます。
なるべく形のあるものを奥行きを感じながら立体的なものとしてみることが大切だと言っても、
最初は感覚がつかめないと(片目で平面的に見るのが当たり前になってしまっている)難しいかもしれませんが
意識して両目で物を見る癖をつけることである程度の改善が期待できます。
球技を行う
野球も球技ですが、意外と動いているボールを目で見ている時間は短時間です。
投手の投げたボールがキャッチャーミットに収まるまでの時間も1秒以内ですし
外野への大飛球もせいぜい5秒程度
ほとんど瞬間的にしか見ないですから野球の練習において立体視のトレーニングをするというのは難しいでしょう
こういう時に効果があるのが球技
特にハンドボールやバスケットボールなど、比較的狭い空間で、刻々と変化する選手やボールの位置を目で把握する必要があるスポーツは
競技中は中断するまでずっと選手もボールも動いていて、立体視を鍛えるには好都合です。
サッカーのような広い場所で行うスポーツの場合、距離が離れすぎていて、瞬間的に正確な相対位置を把握する必要性は低くなりますから、あまり立体視を鍛えるという点では効果的ではありません。
動体視力を鍛える
テレビやゲームだと片目で物を見る癖がつきがちですが
実際の立体的な場面で動体視力を鍛えることで、動く物を見るためにはどうしても立体視が出来ると有利になってきますから
自然と、立体視をする癖がついてくると思います。
スポーツが上手くなるには動体視力が重要、動体視力とは?鍛え方は?
まとめ
左右の目の視力が異なると、片目で物を見る癖がつきます。
その結果、野球をしているときにも片目で物を見たり、あるいは立体視が出来にくくなっていますから
方位変化の少ない正面の平凡なボールが逆にキャッチしにくくなりエラーになる原因となります。
平凡なボールをエラーすることが多い選手は一度、視力を正確に計ってみて、左右の視力が異なる場合は立体視が出来ていない可能性があります。
そのような場合でも意識して立体視のトレーニングをすることである程度、立体視の視力は向上し、何でもない打球の処理にもたつくことは少なくなるはずです。
コメント