最近は中国などから飛来する黄砂などにも含まれるPM2.5が話題になっていて、身体に悪影響があるようですが、そもそもPM2.5って何なんでしょう。
みんなが騒いでいるから、どうやらPM2.5は身体に良くない物質みたいらしいけど、どのような悪影響があって、身体にはどのような症状が出るのでしょう。
そういう疑問に答え、さらにどのくらいの濃度になるとやばいのかについて解説します。
PM2.5とは一体何なの
そもそもPM2.5って一体どこから出てくるのでしょう
PM2.5はあらゆるものから出てくる非常に細かい粉じんのようなもので、黄砂に含まれる微少な成分にもPM2.5が含まれています。
主な発生源は
・ボイラーや焼却炉などものを燃やした時に出てくるもの
・石炭などの鉱物の堆積場などから舞い上がってくるもの
・自動車や航空機などの排ガス
・火山の噴火など自然現象から出てくるもの
・タバコの煙や家庭での調理やストーブの使用
・塗料などの溶剤や石油施設から蒸発して出てきたものなどがオゾンと反応して生成されたもの
PM2.5は何で出来ていてどのくらいの大きさなの
PM2.5の主な成分は
・炭素
・硝酸塩
・硫酸塩
・アンモニウム塩
その他
・ケイ素
・ナトリウム
・アルミニウム
などの無機元素なども含まれています。
大きさは2.5マイクロメートル以下の非常に細かい粒子です。
注:マイクロメートル=1ミリの1000分の1
火山灰にも含まれるPM2.5
PM2.5の身体への悪影響や症状は
PM2.5が身体に与える悪影響とその症状については
肺の奥深くに入り込み呼吸器系統に悪影響が出る
PM2.5は非常に細かい粒子なので、肺の奥深くまで入り込み、長期間さらされることで呼吸器系統に悪影響を与えます。
症状としては
・喘息
・気管支炎
・肺気腫
・肺ガン
粘膜などがPM2.5にさらされることで起きる一時的な症状
・喉の痛み、かゆみ、違和感
・結膜炎(充血、かゆみ)
・鼻炎(鼻水、くしゃみ)
・咳(せき)
・吐き気、気分が悪くなる(臭いなどによるもの)
循環器に与える症状
PM2.5はとても細かい粒子なので肺胞から血液に入り込む場合もあり、有害物質が心臓や全身をめぐることで循環器関連の疾病に発展する可能性もあります。
・狭心症
・不整脈
・心筋梗塞
その他の症状
・耳鳴り
・頭痛、関節痛
・アレルギー疾患の悪化
PM2.5が身体に悪影響を与える基準値はどのくらい
それではPM2.5がどのくらいの濃度になれば、身体に悪影響を与えるのでしょうか
日本の環境省が設定している基準では
1日の平均値が
70㎍/㎥
(マイクログラム/1立方メートル辺り)
を超える場合は
・外出を出来るだけ減らすこと
・屋内でも換気扇や窓の開閉を最低限にして外気を室内に入り込ませないようにすること
など、PM2.5を体内に取り込まないように注意する必要があります。
また、その日に注意喚起が行われるのは
午前5~7時の平均濃度が85㎍/㎥を超えた場合、または
午前5~12時の平均濃度が80㎍/㎥を超えた場合
に注意喚起が行われます(1日の平均値が70㎍/㎥を超える可能性が高いため)
ただし、子供や高齢者、呼吸器や循環器に病気を持っている人はこの基準よりも低い値でも、慎重に行動する必要があります。
因みに環境省による環境基準としては
1年の平均が15㎍/㎥以下でかつ、1日平均35㎍/㎥以下とされていて
これを上回らなければ呼吸器疾患、循環器疾患、そして肺ガンなどへの悪影響はほとんど無いとされています。
まとめ
PM2.5は工場の排煙、自動車などの排気ガスなどから出てくる微細な粒子で、一部は自然現象で出てくるものもありますが、一定の基準を超えるPM2.5にさらされると、呼吸器や循環器などの病気の原因になるばかりでなく、粘膜などに付着することで様々な身体トラブルの原因にもなります。
注意喚起が行われるのは1日の平均濃度が70㎍/㎥を超えることが予想される場合で、注意喚起が行われた場合は
外出を控えたり、室内に外気をなるべく取り入れないように気を付ける必要があります。
また、呼吸器や循環器に病気を抱えていたり子供や老人は70㎍/㎥という基準にかかわらず、もう少し低い値であっても、慎重に行動する必要があります。
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