歌丸師匠の死因、慢性閉塞性肺疾患は喫煙者には他人事では無い病気

桂歌丸師匠が7月2日に慢性閉塞性肺疾患(COPD)でお亡くなりになりました。

ウイットが効いた軽妙な話しぶりの師匠の訃報に言葉もないところですが

この歌丸師匠が最後を迎える原因になった慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、喫煙者であれば、かなりの確率で誰でもがかかる可能性のある怖い病気です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とはどんな病気なのか、

何が原因で、どういう症状が起きるのかなどについて解説します。

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歌丸師匠の活躍と最期

桂歌丸師匠
酸素吸入用のチューブを装着

細かい略歴や経過は省略します。

歌丸師匠は、笑点の放送開始から大切りメンバーとして活躍

番組が40周年となる2006年「笑点」5代目司会者に就任されています。

2004年に落語芸術協会会長に就任

2007年に旭日小綬章を受章

50周年の2016年に司会を春風亭昇太に譲り勇退

このころにはかなり慢性閉塞性肺疾患(COPD)が進行しており、移動の際には車いすで、酸素のチューブを鼻に刺している姿をご覧になった方も多いかと思います。

7月2日に81歳で死去されています。

若い頃からヘビースモーカーで50年以上にわたって、毎日60~70本ほどタバコを吸っていたということで

2009年には肺気腫(COPDに含まれる病気)で入院をきっかけに禁煙されたとのことです。


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慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主な原因はタバコの煙

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は有害な空気を肺に取り入れ続けることで、肺細胞が死滅して、肺機能が生命維持が困難なほど低下する病気です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)になるのは昔は炭塵がひどい炭鉱で働く炭鉱夫や、車の排ガスにさらされるタクシー運転手などに多かったのですが

日本では炭鉱はほとんどが閉山しており、残った炭鉱でも炭塵対策が進み

車の排ガス規制で、車の排ガスが慢性閉塞性肺疾患(COPD)に繋がることも無くなった現在

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因になるのはほとんどが喫煙や副流煙が原因になっています。

タバコの煙にはニコチンやタールばかりでなく

ヒ素、カドミウム、一酸化炭素、トルエン、ブタン、アセトンなど200種類の有害物質が含まれ

タバコを吸うということは、言うなれば昔の、有害物質の除去が充分なされていなかった工場の煙突から出る煙の中に頭を突っ込んでいるのと同じ事だとも言われます。

煙突の煙を吸っている人

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、罹患するとどうなる、治療は

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、前の項でも述べたとおり有害な煙(タバコの煙)を肺の中に取り入れ続けることで

肺細胞が少しずつ死滅していき、最期には生命維持が困難になるほど肺機能(生きている肺細胞の数)が低下する病気です。

喫煙を長期間続ければ、ごく軽度のものを含めれば、喫煙者のほぼ全員が慢性閉塞性肺疾患(COPD)になります。

ただし治療が必要なほど重症化する人は喫煙者の15~20%程度です。

中高年になって階段の上り下りなどがきつくなったという場合、年齢のせいだと思い込んでいる人が多いですが、喫煙者の場合は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の初期症状を疑った方が良いと思います。

日本では慢性閉塞性肺疾患(COPD)はまだよく知られていません

このため、40歳以上の人口の8~9%(500~600万人)が慢性閉塞性肺疾患(COPD)に罹患していると推定されていますが

実際に治療を行っているのは26万人程しかいません。

また、現在は男性の死亡原因の第8位ですが

実際には亡くなった人のかなりの割合が肺炎などの肺関連疾病と診断されており、死因として慢性閉塞性肺疾患(COPD)とされることは少なく

今後、広く認知されるようになれば慢性閉塞性肺疾患(COPD)による死亡と判定される人も増えることが予想される他

そもそも慢性閉塞性肺疾患(COPD)の数が世界的に増えていて2020年には世界の死亡原因の3位になると予測されています。

喫煙で慢性閉塞性肺疾患(COPD)になり酸素のチューブを装着している人

慢性閉塞性肺疾患(COPD)になるとどうなる、症状は

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は徐々に進行するので、なかなか気が付かないことが多いです。

20年以上喫煙していると発症しやすいため、若いときから喫煙している人だと、早い人では40代で発症する場合もあり、

最初は「咳、痰、息切れ」を自覚し始めます。

進行すると息苦しさから、次第に活動範囲が狭くなって屋外に出ることがなくなり

更に室内での移動やトイレへの移動すら困難になり

車いすや、ベッドの上から動けなくなります。

身体自体はなんともないのですが、とにかく動くと酸欠状態になるので動けない

そして最期は安静にしているのに酸欠状態、首を絞められている状態になるので非常に苦しくなります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療方法

基本的には肺細胞が死滅してしまっていて、体内に酸素を取り入れない状態ですから、根本的な治療方法はありません。

現在の医学では死滅した肺細胞を復活させる方法はありませんので、肺細胞の死滅速度を落とすことと、

残された肺機能を少しでも高める方法しか残っていません

喫煙による肺機能の低下

その為には、まずは禁煙することが絶対的な条件になります。

その上で非薬物療法では呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練・運動療法・栄養療法など)が中心となります。

薬物療法としては、気管支拡張薬による気管支拡張(酸素吸入量の増大)を行います。

また慢性閉塞性肺疾患(COPD)の人はちょっとした事ですぐに肺炎やインフルエンザに罹患しやすく、肺機能のわずかな低下でも生命維持に支障をきたしますから

インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。

末期の患者の場合は車いすでの移動や、酸素ボンベを携行してチューブで酸素吸入を行うなどの対処もあります。

まとめ

喫煙の害としてすぐに思い浮かぶのは肺ガンという人が多いと思いますが

実はタバコの害で一番怖いのは肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)です。

芸能人の和田アキ子さんもヘビースモーカーとして知られていましたが、2008年に肺気腫と診断されたことから慢性閉塞性肺疾患(COPD)の恐ろしさを知り、禁煙し

今では、治療薬を発売している製薬会社からの委嘱でCOPD広報大使を行っています。

既に40歳以上の日本人男性の12人に一人は罹患していると推定され、世界でも死因の第3位になることが予測されていて、今後、慢性閉塞性肺疾患(COPD)は中高年の方の病気として大きな問題になっていくでしょう。

NHKクローズアップ現代

COPDと戦う歌丸さん

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