日本人は世界でも睡眠時間が短い国民だそうです。
といっても体質的に短眠な訳でも無く、多くの人は寝不足状態かもしれません
本当はゆっくり睡眠をとれれば良いのでしょうが、そうは言っても毎日の生活の中で長時間、眠る訳にも行かないのが現実です。
そうなるといかに効率よく眠るかという事を考えた時に、お布団に入ってからすぐに寝られれば、睡眠時間を少しでも長くすることが出来ることになります。
ではいかにしてスムーズに睡眠に入るか
取って置きの方法として、寝る1時間半前にお風呂に入るという方法があります。
なぜ寝る1時間半前に寝床に入るとスムーズに寝られるのか
そしてスムーズに睡眠に入ると、その後の睡眠も深くなり、良質の睡眠がとれるということについて解説します。
身体の内部の温度が下がると人は睡眠に入る
人は眠る前に手足の温度が高くなります。
なぜかというと手足から放熱することで、身体の内部を冷やすためです。
そして身体の内部の温度が下がると人は眠くなってきます。
もう少し細かく説明すると
眠りに入るために人は手足の毛細血管の血流を良くして、皮膚の表面から熱を解放することで
結果的に、身体の内部の熱を減らして体温を下げようとします。
そして、人は眠っているときには身体の内部の温度は下がり、表面の温度は上がっている状態になります。
逆に、人が昼間起きているときには、身体の中心部の温度は身体の表面より2°cほど高くなっています。
これが、人が睡眠に入るときには、次第にこの温度差が少なくなって(内部温度が下がる)いきます。
そして、内部温度と身体の表面の温度差が少なくなるときに人は眠りにつきやすくなります。
寝る1時間半前にお風呂に入ると眠りにつきやすくなる
この体温が下がると眠くなるという人間の性質を利用して
身体の内部の温度を下げることを意図的に行う事が出来ます。
それが眠る1時間半前にゆっくりお風呂に入るという行動です。
40°Cのお風呂に15分入ると、身体の内部の温度は0.5°cくらい高くなります。
それじゃ反対でダメじゃんと先走らないでくださいね
お風呂に入って、身体の内部の温度が上がることで、人間の身体は通常より高くなっている身体の内部の温度を下げようと働き出します。
身体の表面温度を高くして一生懸命放熱しようとします。
そして徐々に身体の内部の温度が下がっていきます。
さらに1時間半経つと、通常の体温に戻っています。
所が身体の反応はそんなにすぐに逆回転しませんから、しばらくは体温を更に下げる方向に働きます。
そのタイミングで眠りに入ることで、本来の睡眠に入るときに体温を下げようとするメカニズムとかみ合って、
スムーズに睡眠に入ることになります。
ですから、夏場に暑いからと湯船につからず冷たいシャワーで身体を冷やして気持ちが良かったなどとやっていると
先程とは逆のメカニズムが働いてなかなか寝付けないという事になってしまいます。
あるいは冬場などに湯冷めしてはいけないからと、極端な保温をしてしまうと、これまた放熱がうまくいかず、寝る時間になっても、体温が下がりきっていないということになります。
ですから、ゆっくりお風呂に入ってほてっている状態で、お風呂上がりには扇風機などに当たって適度に体温を下がるようにすると、スムーズに睡眠に入ることが出来ます。
スムーズに入眠することで睡眠全体が良質になる
睡眠のサイクルが90分間隔だということを聞いたことがあるかもしれません
人はレム睡眠とノンレム睡眠をおおよそ90分間隔で繰り返し、何回かのサイクルが終わった所で目覚めるように出来ています。
所が、最初の90分の睡眠のサイクルが乱れると、2回目以降の睡眠のサイクルも連動して乱れてしまい、結局、一晩眠っても、しっかり眠れていないということが起きます。
ですから、寝る前にしっかりお風呂に入って、体温調節を行い、スムーズに眠りに入ることで、最初の睡眠パターンがしっかり確立され、その晩、残りの全部の睡眠にも良い影響を与えて、ぐっすり眠れることになります。
まとめ
睡眠に入る1時間半前にゆっくりお風呂につかって、体温を上げておくことで、その後体温を下げる身体のメカニズムが働き
寝床に入る頃にはちょうど良い体温になって、そのまま良質の睡眠に入ることが出来ます。
また睡眠は最初のサイクルの質が良ければ、その後の睡眠のサイクルも良質の睡眠が得られ、しっかり睡眠を取ることが出来ます。
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