庭に侵入してきて悪さをする猫対策として、猫の嫌がる臭いを出す植物を育てる方法があります。
その植物としてランタナの名前がよく出て来ますが、その特徴や猫対策植物としての育て方を簡単に解説します。
ランタナとは
ランタナは中南米が原産の低木で、草丈(樹高)は30cm~2m
5~10月頃まで花を咲かせ、真夏でも休まず花を咲かせ続けます。花の色は白,赤,ピンク,オレンジ,黄,複色など
夏の暑さには強いですが、冬場の耐寒性はやや弱くなっています。
もともとは常緑樹ですが、日本では冬場は落葉してしまいます。
開花期間が長く初心者でも育てやすい植物で、アジサイのように小さな花が集まって咲きます。
ランタナの育て方:全般
置き場所、日当たりなど
半日陰でも育ちますが、出来れば日当たりの良い場所が良いです。日当たりが悪いと徒長してしまいがちになります。
地植えの場合は出来るだけ水はけの良いところにすると、冬越しが楽になります。
寒さにはあまり強くないので冬場に寒風が当たらず、霜が降りない場所を選びます。
放置すると結構大きくなるので、あらかじめ花壇の配置などを考えて植えるようにしましょう。
水やり
鉢植えの場合は表面が乾いてから水やりを行います。ただし、夏場で乾燥する場合は水切れに注意。
過湿を嫌う物の、乾燥させるとすぐにしおれてしまいます。
地植えの場合は水やりはあまり気にしなくても大丈夫です。
肥料
春から秋にかけて、花が勢いよく咲いている時期には、適宜置き肥を施すほか、液体肥料も併用しましょう。
地植えの場合は、大きくなりすぎる傾向があるので、春先と秋の2回程度にします。
病害虫
病害虫には比較的強い植物です。
用土(鉢植え)
ある程度水はけが良ければ、あまり気にする必要はありません。
植え替え
生育活発でよく根を張るので、鉢植えの場合は1、2年に1回植え替えを行います。
増やし方
5~9月頃挿し木で増やすことが出来ます。
冬越し
中南米原産で寒さにはあまり強くないです。
関東以西では軒下などの霜の下りない場所で冬越しすることも可能です。思い切って切り戻してコンパクトにして冬越しするようにしましょう。
土は乾かし気味にします。冬場は休眠状態なので過湿になると根腐れを起こします。
東北以北など寒い地域では、屋内に取り込むか一年草として割り切って育てる必要があります。
関東以西の暖地においても、冬は地上部が枯れますが根が凍結することがなければ春には新芽が生えてくるはずです。
その他
低木のランタナ・カマラ(Lantana camara)と、やや花と葉が小さいほふく性のコバノランタナ(L.montevidensis)に大きく分けられます。
ランタナ・カマラの系統は種(有毒)がつきやすいので、花後にできるだけ花がらを摘むようにします。
剪定は生育中であれば適宜行っても構いません。
冬越しをしたランタナは、春になって本格的に成長が始まる前に、枯れた枝を切り取り、3分の1程度の大きさに剪定して、新しい生長を促すようにします。
最近よく見かけるスーパーランタナという種類がありますが、従来のランタナと比べて非常に分枝力がよく、たくさんの花を途切れることなく咲かせるランタナです。
ランタナのデメリット
生育が活発すぎる
ランタナは生育が活発ですので地植えにすると繁殖力が強く、しっかり剪定を行わないと周りの庭木に影響を与える可能性があります。
種に毒がある
種には「ランタニン」と呼ばれる毒があり、口にすると嘔吐や腹痛などを発症する恐れがあります。
葉や茎に細かいトゲがある
イヤイヤ、それって猫が嫌がるからメリットだとも言えるのですが、自分がトゲなどで痛い目に遭わないように注意しましょう。
猫対策としてのランタナ
猫対策として、ランタナを育てるわけですから、出来ればいくつかの鉢に分けて、要所要所に配置した方が効果は上がります。
同じ場所に固めておけば、風の方向によっては、全く効果が無い場合もあります。
地植えにしても、越冬対策も必要ですが、ある程度、猫の通り道などに近い方が効果があると思います。
また、同じ臭いだけだと、猫もなれてしまいますから、他にもいくつか猫よけ対策用に植物を育てた方が良いでしょう。
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