Jアラートは意味がないのか、その時、弾道ミサイルから身を守る方法は

弾道ミサイルが発射された時に出されるJアラート

警報が出されてから、ミサイルが飛んでくるまでに数分しか有りません。

地下や頑丈な建物の中に避難しろといっても、近くに無い場合はどうするの?

と言うよりも、避難出来るような場所なんて、ほとんど無いし、Jアラートなんて意味ないし、間に合わないんじゃ無いかという意見も多いです。

でも、本当に無駄なのでしょうか

Jアラートが鳴った瞬間に、正しく対応出来るかどうかで、生き残れるかどうかが大きく違ってきます。

ではJアラートが鳴った時にどう行動すれば良いのでしょう。

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北朝鮮の弾道ミサイルの発射

弾道ミサイルが発射された時にJアラートが出る仕組み

まずは、Jアラートがでた時にどう対応すれば良いのかを説明する前に、簡単にJアラートの仕組みについて説明します。

Jアラートとは

Jアラートとは総務省消防庁が開発・運用している「全国瞬時警報システム」:J-ALERTのことで住民などに緊急情報を連絡するためのシステムで2007年から運用が開始されています。

伝達される内容は

ミサイルの発射情報など「国民保護に関する情報」だけでなく気象庁が発表する「自然災害に関する情報」も伝達される項目に入っています。

また、国民保護に関する情報には弾道ミサイルの情報だけでは無く

・外国の空軍による空襲情報

・ゲリラなどによる攻撃情報

なども含まれています。

Jアラートが出ているテレビ画面

弾道ミサイルが発射された時の情報の流れ

某国が弾道ミサイルを発射

米軍の早期警戒衛星が弾道ミサイルの発射を探知
(ミサイルから出る噴射(熱源)を探知)

長距離レーダーがミサイルを探知
(米軍が設置しているXバンドレーダー:青森県車力村&京都府経ヶ崎の2箇所)

米軍の北アメリカ航空宇宙防衛司令部(通称ノーラッド(NORAD))で情報を集約

米軍から自衛隊(防衛省)に探知情報が伝達される
(横田にある自衛隊のBMD統合任務部隊)

航空自衛隊のJ/FPS-5警戒管制レーダー(通称ガメラレーダー)などで弾道ミサイルを追跡
(実際にはその他日米のイージス艦の探知情報などが衛星通信を通じ送信され、データリンクで弾道ミサイルの航跡などを、最初の衛星の探知から、ほぼ同時に情報共有:詳細は軍事秘密)

弾道ミサイルの情報が日本政府に伝達される

弾道ミサイルが日本の領土領空に着弾、あるいは上空通過の恐れがある場合には該当する地域にJアラートが出される。

弾道ミサイルを探知して情報伝達する仕組み

Jアラートで出されるのは

日本に着弾または上空通過の恐れがある時

・ミサイルが発射された時

・日本に落下する可能性がある場合
(避難の呼びかけ)

・日本に落下した場合
(落下場所などの情報)

・日本に落下した場合の追加情報

日本の上空を飛行した場合

・ミサイルが発射された時

・ミサイルが上空を飛行した情報

・落下場所などについての情報

詳しく知りたい場合は、国(内閣官房)のサイトを参照してください

内閣官房国民保護ポータルサイト(弾道ミサイル)


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Jアラートが鳴っても弾道ミサイルが落ちてきたら意味が無いのでしょうか

Jアラートが鳴ってもミサイルが飛んでくるまでに数分の余裕しか無いのなら、近くに地下街や、コンクリート製のビルがあれば別ですが、そういう所が無ければ本当にどうしようもないのでしょうか

爆弾の危害半径は意外と小さい

日本に飛んでくる弾道ミサイルが通常弾頭だとすれば、搭載されている爆薬は1t程度のものです。

しかも弾道ミサイルですから、命中精度が悪く、特定の目標を破壊するというよりは爆風や破片で人を殺傷する目的で撃ってきていますから、榴弾(りゅうだん)になります。

榴弾:
人や車両を破壊するためのもので、主に爆風や破片が周囲に飛び散ることで人を殺傷したり、車両などを破壊します。

爆弾の種類や、その時の状況、周囲の地形や建物によっても異なってきますが

ざっくり

何もしないで、グランドのような何も無い平地に立っていた場合は危害半径は500m程度

一方、物陰や建物の中にいた場合の危害半径は150m程になります。

また、150m以内でも、建物の中とかであれば即死を免れたり、怪我の程度も軽かったりします。

半径500mの円は面積が250,000㎡
半径150mの円は面積が22,500㎡

ですから、物陰に隠れるだけで、死傷する可能性は1/10以下になる計算になります。

弾道ミサイルが着弾した時の危害半径

でも弾頭が核爆弾だったら助からないのじゃ無いの

もちろん核爆弾が落ちれば、被害のレベルは格段に上がりますが、

やはり物陰に隠れるのと、ボケッと屋外に立っているのでは、生存の可能性は天と地ほどの違いがあります。

広島の原爆の場合でも爆心地に近いところはどうしようもないですが、遠く離れていた人でも無防備に外に居て熱線を直接浴びた部分に熱傷を受けています。

逆に、爆心地に近くても頑丈な建物の内部に居て助かった人も大勢います。

広島の爆心地からの距離による被害

1km以内 ほとんど即死

~2km以内 一部は即死、大部分は重軽傷(コンクリート、鉄柱は倒壊無し)

~4km以内 一部重軽傷、一部熱線により火傷(家屋などはおおむね半壊)

~8km以内 爆風に伴う飛散物で一部重軽傷、家屋は半壊または一部損傷

~15km以内相当な爆風を感じ、窓ガラスなどが破壊される。

Jアラートが鳴った時どういう行動を取れば良いのでしょう

北朝鮮が盛んに弾道ミサイルの発射実験を行っています。

8月29日には北東方面に弾道ミサイルを試験発射し、日本列島を飛び越えるコースで飛行したため北関東や東北、北海道方面にJアラートが発令されました。

この場合はあくまでも弾道ミサイルの発射実験ですから、日本の国内に落ちてくる可能性はほとんどありませんでしたが

今後国際情勢が緊迫し、実際に米国と北朝鮮の戦争が始まった場合には、日本を標的として弾道ミサイルが飛んでくる可能性があります。

北朝鮮が日本を標的に持っている弾道ミサイルは

ノドンミサイル(日本のほぼ全土を射程に収める)約300発

スカッドER(スカッドの射程を伸ばして西日本まで届くようにしたもの)約100発

保有しています。

ノドンとスカッドERの射程圏の図

戦争が始まれば、米軍が北朝鮮の弾道ミサイルを発射前に地上で大部分破壊し、発射された弾道ミサイルも大部分がイージス艦によって迎撃されると思いますが

100%迎撃出来るとは限りませんから、いざという時のためにどういう行動を取るか予め考えておいた方が良いでしょう。

Jアラートが鳴って、自分の住んでいる地域に着弾しそうだと分かった場合の対処、行動としては

地下街やコンクリートビルの中に入る

これが1番安全です。直撃を受けてもよほど運が悪くない限り生き残れる可能性が高いです。

ただしJアラートが鳴ってから着弾するまで3~5分くらいですから、間に合わなければ何にもなりませんから、無理をして地下街を目指すと言うことはやめておきましょう

あるいは地方だと、地下街がそもそも無かったり、周りは全て木造家屋だという場合もあるでしょう

その場合は

弾道ミサイルが着弾したところ

とにかく建物や建造物の中に入る

木造の建物でも、爆発地点から少し離れれば、相当の防護能力があります。

なるべく近くにある建物の中に入るようにします。

この場合でも、ガラス窓のある近くは爆風で、ガラスが割れて二次被害に遭う可能性がありますから、窓から離れた所に避難するようにします。

自宅などの場合はカーテンを閉め、なるべく窓から離れた所で、余裕があれば布団などを頭から被るようにして伏せていた方が良いでしょう。

周りに入れるような建物が無い場合

周りに入れるような建造物が何も無い場合や避難が間に合いそうに無い時は、とにかく身を隠すことの出来る場所に隠れます。

・橋の下
・塀の影
・地面のくぼんでいるところ

どこでも良いから、身を隠せるところを探して

なるべく身体を低くして爆風や飛散して飛んでくる破片などをやり過ごすようにします。

道路に弾道ミサイルが着弾したところ

車を運転している場合

なるべく建物の影や、大きな建物の側、あるいは道路が周りより低くなっているようなところで、周囲の状況をよく確認して路肩に駐車する様にします。

車が走っている時に爆風を浴びれば被害が拡大します。

その他身体を守る方法

・カバンなど何か持っていれば持っているもので頭部を保護する。

・近くで爆発があった場合は

-立っていた場合はとにかく「伏せる」

-伏せる場合はなるべく爆発があった方向とは逆に頭を向ける

-肺の損傷を防ぐため「少し口を開ける」

-首と鼓膜の損傷を避けるため「首の後ろを手の平で覆い耳をふさぐ」

-目を守るため「目を閉じる」

まとめ

弾道ミサイルが落ちてきたらどうしようもないと考えている人、何も考えていない人などもたくさんいますが

ちょっとした身を守る行動で、万一の危機に生き残れる可能性は飛躍的に高くなります。

馬鹿馬鹿しい、意味が無いなどと思わずにいざという時に備えて、Jアラートが鳴った時の自分のやるべき事を考えておくことは決して無駄にはならないと思います。

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