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睡眠負債とは?その症状は?放置すると危険?睡眠負債を解消する方法は?

睡眠
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NHKで放送されたこともあって最近「睡眠負債」という言葉が話題になっています。

睡眠負債とはどういう状態で、その症状は?

放置していたら危険なのでしょうか

放置していたら危険だとしても毎日が忙しく、なかなか睡眠時間が確保出来ない人が睡眠負債を解消するにはどうすれば良いのでしょう

 

借金と睡眠負債

睡眠負債とは?どういう状態でその症状は、放置すると危険なのでしょうか

睡眠負債は簡単に返済出来ない

負債といえば借金、

毎月の生活費が足りなくて1万円、2万円とキャッシングしていけばだんだん借金=負債が積み上がっていきます。

 

同じように睡眠不足が続けば、睡眠不足が借金のように積み上がっていきます。

所が睡眠の場合、休みの日にまとめて寝ると解消されるかというと、そう簡単にはいきません

寝だめが出来ないように、睡眠負債は1日くらい寝たからといって簡単に減らせるものではありません

 

スタンフォード大学で睡眠の実験を行った結果

長期間、毎日40分の睡眠不足が続いた人

つまり睡眠負債を抱えた人が正常な状態に戻るまでに14時間の睡眠を3週間続けないと元に戻らないという結果が出ています。

 

つまり、休みの日にお昼まで寝たり、時たま、早めに20時くらいに寝床に着いてしっかり睡眠を取ったとしても

「睡眠負債」は無くならないということになります。

 

睡眠負債がたまるとどうなる、その症状は

マイクロスリープが出てくる

経験ある人もいると思いますが、起きていて何かやっている最中に瞬間的に(数秒間)眠ってしまうマイクロスリープというものがあります。

 

突然ふっと意識が遠のく

本人は一瞬と思っていますが、実際には数秒間続くこともあります。

睡眠負債が溜まってくると、このマイクロスリープが出やすくなってきます。

車の運転中や、高所での作業などを考えると、極めて危険な状態であると言えます。

居眠り運転

寿命が短くなる

2002年にサンディエゴ大学のダニエル・F・クリプケ氏らによる研究によると、平均的な睡眠時間より睡眠時間が短かったり、長かったりする人のわずか6年後の死亡率が30%も高かったという研究結果が出ています。

 

短時間睡眠の人は太る

同じくサンディエゴ大学の調査で、短時間睡眠の人は「太る」という結果が出ています。

睡眠不足により

・インスリンの分泌が悪くなり血糖値が上がる

・食欲を抑制する「レプチン」というホルモンの分泌が悪くなる

・翌々を増進する「グレリン」というホルモンが分泌される

ということで、太りやすくなるのも当然ですね。

太ってしまったった人

 

睡眠負債はスポーツのパフォーマンスを低下させる

また、スタンフォード大学では男子バスケットボール選手の睡眠と、バスケットボールのパフォーマンスの関係について実験をしています。

 

睡眠負債に陥っているバスケットボールの選手に、40日間、毎晩10時間の睡眠を取ってもらいバスケットボールのパフォーマンスを測定したところ

80m走で0.7秒の短縮

フリースローは10回のうち0.9回多く

3点スローは15回のうち1.4回多く

入るようになりました。

 

しかし、その実験を終了し元の睡眠時間に戻したところ(睡眠負債状態)

成績は元に戻ってしまったということです。


睡眠時間が取れない人が時睡眠負債を解消するにはどうすれば良い

普段仕事や勉強で忙しい人は、分かっていても睡眠を充分に取れないのが現実だと思います。

そこでスタンフォード大学の研究から、睡眠時間が取れない人が少しでも睡眠負債を解消するにはどうすればいいかという方法について解説します。

 

眠りに入った最初の90分を深くする

睡眠はおおよそ90分をサイクルとしてレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していることをご存知の方も多いと思います。

スタンフォード大学の研究ではこの90分のサイクルのうち最初の90分を大切にすることを推奨しています。

 

いくら長時間眠っても、最初の90分の睡眠の質が悪いと、引き続く睡眠の質も悪くなり、全体として睡眠の質が悪く、結局睡眠負債に入ってしまうということです。

これは逆に言うと、睡眠時間が短くても、最初の90分の睡眠の質が良い(深く眠る)と睡眠全体の質が上がり、睡眠不足になりにくいということになります。

 

寝酒を飲んでいる人

度の強い少量のアルコールを飲む

このサイトの別の記事でも解説していますが、アルコールは基本的に寝付きは良くなりますが、アルコールを分解して出来るアセトアルデヒドや利尿作用の影響で、睡眠自体の質は悪くなります。

飲酒と睡眠、飲んだ翌日は早く目覚めるのは?飲酒の翌日に眠いのは?

 

ですが、ごく少量の度の強いアルコールを寝る前に飲み、スムーズに睡眠に入ることで、最初の90分の眠りを深くすることが出来るということです。

度の弱いお酒をダラダラ飲むのはNGで、度の強いお酒を少量飲んですぐに寝るのがコツです。

 

やむを得ないときには90分間寝る

明日までにどうしても資料を作らなければいけないというようなときには、まずは90~100分、最初のサイクル分を寝てしまうことです。

最初の90分のサイクルは、もっとも睡眠が深くなり、睡眠圧力を低下させてくれるので、取り敢えず寝てしまうことは、睡眠の効率が良くなります。

 

その後いったん起きて、作業を行ったあと、もう一度寝床につくということになります。

 

眠っている人

深部体温を下げると眠くなる

人が眠るときには手足から熱が放出されて、身体の内部の体温が下がっていきます。

そしてこの深部体温が下がることで人は眠くなります。

 

この変化を人為的に助けてあげることで、最初の90分の睡眠にスムーズに入る事が出来るようになります。

 

そのための一つの方法として、眠りに入る90分前にゆっくり入浴することが上げられます。

 

簡単にこのメカニズムを説明すると

まず、お風呂に入ることで身体の内部の体温が上がります。

そして、人間の体の働きとして、体温が上がれば、通常の体温に下げようとするメカニズムが働きます。

その後、次第に体温が下がって通常の体温になる90分後あたりに眠りにつくことで

そのままスムーズに体温が下がり続け、深い眠りに入ることが出来るようになります。

 

入浴中の人

 

間違った身体の保温は眠りを妨げる

間違った身体の保温を行うと逆に眠りを妨げてしまいます。

靴下を履いたまま寝る

足下が暖かいとよく眠れるような気がしますが、実は逆で、靴下によって手足からの放熱が妨げられると、体温の低下がスムーズに行われずに、眠りに入りにくくなってしまいます。

 

湯たんぽや電気毛布もNG

靴下の場合と同じように湯たんぽや電気毛布も、手足からの放熱を妨げ、良質な睡眠の妨げになります。

 

寝るときの室温はエアコンで適温に

室温が低すぎると、血行が悪くなり手足からの放熱がスムーズに行きません

逆に室温が高すぎても、放熱がスムーズに行われずに睡眠の質が悪くなります。

 

ですからエアコンを上手く使って、室温を眠りに適した適温にすることで睡眠の質を上げることが出来ます。

 

寝る前の行動

 

睡眠前の行動をルーチン化する

以前ラグビーなどで「ルーチーン」という言葉が流行りましたが

寝る前の行動もルーチーン化する事で、より入眠がスムーズになります。

 

いつも通りのベッドにいつも通りの時間にいつも通りの照明と室温で眠りに入る。

寝る前に音楽を聴くなら、毎度おなじみの静かな音楽にする。

というように、いつも同じ行動をすることで、よりスムーズに眠りに入る事が出来るようになります。

 

翌日早く起きなければならないときでも寝る時間は変えない

人間の生体リズムとして、いつも寝る時間の2時間前までは、覚醒度が高くなっています。

ですから、無理に眠ろうとしても、寝付きが悪くなるだけで睡眠の質が悪くなってしまいます。

ですから、翌日早く起きなければいけないときでも、早く寝るよりはいつもの時間に眠って、しっかり最初の90分間を深い眠りに導いた方が、結果的に睡眠不足を引き起こしにくくなります。

 

朝日を浴びておきる人

 

朝起きたら光を浴びる

朝起きたときに光を浴びることで、脳が覚醒し、生体リズムの覚醒スイッチが入ります。

朝しっかり身体の覚醒スイッチを入れておくことで、夜になると睡眠モードに入りやすくなります。

逆に、夜、寝る前に明るい光を浴びたり、寝床でスマホのブルーライトなどを浴びると、覚醒スイッチが入ってしまい睡眠モードに入りにくくなってしまいます。

 

目覚ましは2回鳴るようにする

寝不足の人は、朝起きられずに目覚まし時計をセットしなおしたり、何回も鳴るようにセットしていますがそういうことではありません

人間の睡眠のリズムは90分といわれていますが、実際には個人によって幅があり、また、それほど規則的でも無い為に

90分の倍数(眠りに入る6時間後とか7時間半後)で目覚ましをかけても必ずしもグッドタイミングとは限りません。

 

そこで行うのは目覚ましは2回鳴るようにすること

例えば、最悪7時には起きなくては遅刻してしまう場合

7時に普通に目覚ましをかけます。

そして別のもう一つの目覚ましはごく小さな音にして6時40分になるようにします。

 

というのは浅い眠りのレム睡眠の時には小さな音でも目が覚める可能性が高く、眠りの浅いレム睡眠の時に目覚めれば、気持ちよく起きられるはずです。

もし、眠りの深いノンレム睡眠の時であれば,小さな音に反応せずそのまま眠り続ける事になります。

 

そして20分後に再度大きく目覚ましが鳴る。

この時にもまだ、ノンレム睡眠を続けている可能性もありますが

朝方であれば、全般的に眠りが浅くなっていてレム睡眠の時間が増えていますから

確率的にはレム睡眠=浅い眠り

の時に目覚ましが鳴る可能性が高く、より気持ちよく起きることが出来るはずです。

 

目覚ましを2つかけている人

起きがけはスリッパを履かないで裸足で過ごす

スリッパをずっと履いていると、それが当たり前の感覚に思えますが、時たま裸足で歩いてみると、ずいぶん足裏に刺激があることが分かります。

 

朝起きがけに裸足で過ごすことで、足裏に新鮮な刺激が伝わり、脳の覚醒に効果があります。

また裸足で歩き回ることで、足底から熱が放出され、寝るときとは逆のメカニズムで体内深部の体温と体表の体温の差が広がることで、覚醒度が上がることになります。

 

夕食は抜かない

ダイエットや高脂血症対策で夕食を抜いている場合があるかもしれませんが

良質な睡眠を取る上ではNGです。

 

結論からいうと、夕食を食べないことで、体内から「オレキシン」という物質が分泌される結果

「お腹が空く」

「覚醒度が上がる」

というダブルパンチのために眠れなくなったり、眠れても睡眠が浅くなることになります。

睡眠負債について詳しく書いてある元々のネタ本

睡眠負債とは、スタンフォード大学医学部精神科の教授「西野精治」氏が提唱した言葉で、

NHKでも紹介され話題になっていますが

元々は同氏の著書

「スタンフォード式最高の睡眠」サンマーク出版

という本がネタ本になっています。

 

「スタンフォード式最高の睡眠」サンマーク出版

内容の一部については本記事でも紹介しましたが

詳しくまとまった内容を知りたい場合は同書を読んでみるのも良いかもしれません

 

同書の内容としては

0章 「よく寝る」だけではパフォーマンスは上がらない

1章 なぜ人は「人生の3分の1」も眠るのか

2章 夜に秘められた「黄金の90分」の法則

3章 スタンフォード式最高の睡眠法

4章 超研究!熟睡をもたらすスタンフォード覚醒戦略

5章 「眠気」を制するものが人生を制す

 

となっていて、

・眠りが「最強の味方」になる人「最恐」になる人

・世界一睡眠偏差値が低い国日本

・2ヶ月眠らない動物がいた

・世界のエグゼクティブは始めている睡眠メンテナンス

・見たい夢は見られるのか

・なぜメジャーリーグは体温に注目するのか

・金の眠りになる酒を飲む

・アメリカ人が会議で眠気に襲われないわけ

・世界のトップがやっている超一流の過眠術

・人生の3分の1を変えれば、残りの3分の2も動き出す

など興味深い内容も目白押しです。

 

 

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